MLB メジャーリーグ物語

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カブスが世界一になるまで解けない“ヤギの呪い”、ビリー・ゴートの命日にWS進出決める

カブスが22日(日本時間23日)、地元リグレーフィールドドジャースを破って、1945年以来、71年ぶりのワールドシリーズ(WS)進出を決めた。

 

25日(同26日)からスタートするWSで108年ぶりの世界一をかけて、ア・リーグ覇者のインディアンスと激突する。

 

そこで話題になっているのが、“ヤギの呪い(ビリー・ゴートの呪い)”。メジャーファンの間で有名な話だ。

 

1945年のワールドシリーズ第4戦でヤギを連れて観戦に訪れた酒場店主のウィリアム・サイアニスさん(愛称はビリー・ゴート)が、飼っていたヤギの入場を拒否されて激怒。

 

 

カブスはそのシリーズでタイガースに逆転で敗戦。それ以来、世界一どころか、WS進出すら果たせてない。カブスが1908年を最後に世界一に輝けないのは、“ビリー・ゴートの呪い”があるからだと語り継がれている。

 

あの時、1945年。2人分の入場券を用意していたにもかかわらず、ヤギの「マーフィー」が入場を断られた際にサイアニスさんが発した言葉は、サイアニスさんが1934年に開業以来、現在も家族経営が続くバー『ビリー・ゴート・タバーン』のHPに明記されている。

 

「The Cubs ain't gonna win no more. The Cubs will never win a World Series so long as the goat is not allowed in Wrigley Field.(カブスは2度と(WSで)勝てないだろう。リグレー・フィールドにヤギの入場が許されるまで、カブスは2度とワールドシリーズに勝てない)」

 

 

こんな笑える話だが、カブスは、昨年のリーグチャンピオンシップでメッツのダニエル・マーフィー(現ナショナルズ)にやられた。あのヤギと同じ名前の選手だ。

 

あの時のマーフィーは、すさまじい活躍をみせた。ポストシーズンの成績は打率.421、7本塁打、11打点、11得点。プレーオフ史上新記録となる6試合連続ホームランもマークし、文句なしでリーグ優勝決定シリーズのMVPに輝いた。

 

そしてメッツがカブスに4勝0敗とスウィープ勝ち。逆にカブスは「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」の“予言”むなしく、スウィープ負けだった。まさかの惨敗を喫したカブスは、長年言い伝えられている「ヤギの呪い」。あのヤギと同じ名前の選手にやられた。

 

カブスが71年ぶりにWS進出を決めたこの日、奇妙な巡りあわせを米メディアが伝えている。

 

ビリー・ゴートこと酒場店主のウィリアム・サイアニスさんは、1970年10月22日に死去していたということ。その同じ10月22日にカブスは、71年ぶりWS進出を決めた。

 

不思議な因縁というか都市伝説がまた生まれた。カブスが108年ぶりの世界一に輝き、“ヤギの呪い”を解けるのか、大きな注目が集まる。

 

 

 

カブスファンで有名なハリウッドスター、ビル・マーレイさんも“ビリー・ゴートの呪い”を解くゴーストバスターズの特製Tシャツを着てカブスを応援した。