メジャーリーグはポストシーズンがスタートした。大谷翔平のエンゼルスや千賀滉大のメッツ、吉田正尚のレッドソックス、鈴木誠也のカブスも出場しない退屈なポストシーズンが今年も始まった。ワイルドカード(WC)シリーズから始まるが、このシリーズは本選に入るまでの大統領予備選のような戦いだ。
MLB2023
日本人プレーヤーでは、前田健太(ツインズ)と菊池雄星(ブルージェイズ)、藤浪晋太郎(オリオールズ)の3人が出場する予定だが3人ともブルペンでの起用になるので日本のメディアの関心は低い。
そして3人ともア・リーグ(AL)所属なのでナ・リーグ(NL)の各対戦はさらに注目度が低くなる。
WC枠は昨年から1枠増えたので、ご存じのように第3シードと第6シード、第4シードと第5シードの対戦となり、今季のALはツインズとブルージェイズ、レイズとレンジャーズ、NLはブリュワーズとダイヤモンドバックス、フィリーズとマーリンズが対戦する。
各3回戦制で3試合とも上位シードの本拠地で開催される。先に2勝すれば良いので退屈なMLBファンには早く決まって都合がいい。
現地3日(日本時間4日)、前田健太のツインズ(第3シード)はア・リーグ中地区を制して菊池雄星所属のブルージェイズ(第6シード)を迎え撃った。
ツインズの連敗が18で止まる
ツインズはポストシーズン18連敗を止められるかが注目だったが、ブルージェイズに3対1で勝って2004年から続いていた連敗を止めた。
前田も菊池もブルペンに回されて両投手とも出場しなかった。GAME2には投げるかもしれないので期待したい。
レイズ対レンジャーズは、リーグ2位の99勝を挙げたレイズと9月に苦戦したレンジャーズの対戦でGAME1ではレンジャーズの左腕ジョーダン・モンゴメリーが7イニング無失点の好投で4対0の完封勝利。シリーズ突破へ王手をかけた。
7 SCORELESS 🗣️ pic.twitter.com/oCqjvi8lSM
— Texas Rangers (@Rangers) October 3, 2023
ブルース・ボウチー監督のレンジャーズはシーズン最終戦で同地区のマリナーズに敗れ、アストロズに漁夫の利をさらわれた形で逆転優勝されたのでWCシリーズでは、その悔しい思いを晴らしたいだろう。
レンジャーズが勝ち上がればシード1位のオリオールズと対戦する。オリオールズには藤浪晋太郎がいる。藤浪は間違いなくロースター登録されるだろう。
NLはダイヤモンドバックスとフィリーズが先勝
NLは日本人選手が一人も出場しないので個人的にも興味がないが、ダイヤモンドバックスとフィリーズがGAME1を制した。
ダイヤモンドバックスは、新人ながら打率.285、25本塁打、54盗塁、OPS.868、bWAR5.4で「新人王」が有力視されている1番コービン・キャロルが3回1死一塁で右中間に特大の2ランをたたき込みこれが反撃のきっかけになった。
続く2番ケーテル・マルテも右翼席へソロを放ち、2者連続本塁打で同点にすると、4回には5番ガブリエル・モレノの中堅へのソロ本塁打で勝ち越した。
We have a whole new ballgame in Milwaukee! Corbin Carroll and Ketel Marte go back-to-back to tie it up! 🐍
— FOX Sports: MLB (@MLBONFOX) October 4, 2023
(via @MLB)pic.twitter.com/2Wm89PSS2J
ブリュワーズの先発はシーズン200奪三振、防御率3.39の剛腕コービン・バーンズだったが、4イニングで3発を浴びて4失点で降板。
一方、ダイヤモンドバックスも3回途中から6人の投手が継投し、なんとか無失点で抑えて6対3で初戦を取った。
一発攻勢で、ブリュワーズのエースを粉砕したダイヤモンドバックス。逆転のきっかけとなる2ランを放ったコービン・キャロルは昨年8月にデビューしたプロスペクトランキング1位だったルーキーで「新人王」の有力候補。
母親が台湾系アメリカ人という異色の選手で、ダイヤモンドバックス期待のルーキーだが、プレーオフの本塁打としては23歳43日という球団史上最年少記録を作った。
ダイヤモンドバックスは今季の(前半戦の)快進撃を支えた象徴的な選手の活躍で幸先良く1勝して王手をかけた。