オーナーサイドによる4回目のロックアウト(ストライキを含めると9回目)に突入したメジャーリーグだが、ロックアウト・デッドライン前のラスト3日間に成立した契約状況を球団別にまとめてみた。(膨大な数になっているのでマイナー契約は記載せず、メジャー契約だけにした)
今日からはナショナルズ・リーグ(NL)を紹介したい、第1弾はブレーブスやメッツが所属する東部地区。
MLB移籍/契約情報
ロックアウト直前の数日間で、タイガースがハビアー・バイエズと長期契約を結んだり、レンジャーズがコーリー・シーガーと大型契約するなど駆け込み契約が目立った。
ロックアウト直前(11/29・30,12/1)に決まった契約
球団別に、ここまでの補強を評価しているCBSスポーツの記事を参考に補強評価も付け足した。ちなみに、ヤンキースは最低評価のFだった。
NL EAST
▼ブレーブス
カービー・イエーツ 2年契約に合意
オーランド・アルシア 年俸調停を回避し、1年契約(2022年)
ギジェルモ・エレディア 年俸調停を回避し、1年契約(2022年)
※CBSスポーツの評価:C
▼マーリンズ
アビサイルガルシア 4年契約に合意(2022-25)
サンディアルカンタラ 5年契約に合意(2022-26)
他はトレード
※CBSスポーツの評価:B
▼メッツ
マックス・シャーザー 3年契約
スターリング・マルテイ 4年契約
※CBSスポーツの評価:A
▼フィリーズ
コーリー・クネベル 1年契約で合意
ヨハン・カマルゴ 1年契約で合意
サランソニー・ドミンゲス 年俸調停を回避して1年契約で合意
※CBSスポーツの評価:D
▼ナショナルズ
シーザー・ヘルナンデス 1年契約で合意
アンドリュー・スティーブンソン 年俸調停を回避し、1年契約(2022年)に合意
※CBSスポーツの評価:D
ブレーブスは賢明な補強をしたチームといえる。まず、今オフのFA市場で最高のキャッチャーであるマニー・ピーニャと2年800万ドルで契約し、控え捕手を確保。
次にジェイ・ジャクソンとダレン・オデイをブルペンに追加して厚みを持たせた。そして、クローザー候補としてカービー・イエーツと2年総額825万ドルの契約を結んだ。内訳は2022年が100万ドル、2023年が600万ドルで、2024年はチームオプション。バイアウトは125万ドル。
イエーツは3月にトミー・ジョン手術を受けた。2019年に41セーブをマークした時の球威の復活に期待したいところだが、ブルペンにはウィル・スミスやタイラー・マツェックがいるので、後半戦に戦力になれば御の字だろう。
ブレーブスはフレディ・フリーマンとの契約延長が最優先事項だろう。
メッツはニューヨークのチームらしい派手で質の高い補強に動いた。メッツファンには失礼だが、万年Bクラスが染みついたチームカラーを払拭するにはフロントオフィスを含めた組織の改革などで数年はかかる。大胆な投資も必要だ。
そういった意味では37歳のマックス・シャーザーに3年総額1億3000万ドルの契約は、地区の覇権を奪うためには必要かもしれない。インパクトのある補強だった。
メッツはエドゥアルド・エスコバーに続いてアスレチックスからFAのマーク・キャナとも2年2650万ドル(球団オプション1年)で契約しており、新GMビリー・エプラーが立て続けにビック・ディールを決めた。
今オフで最高の外野手スターリング・マルテイも4年総額7800万ドルで契約。内外野の戦力が充実してきた。あとは早く新監督が決まってほしい。