5年前の7月23日(日本時間24日)、シアトル・マリナーズのイチローが、D.J.ミッチェルとダニー・ファーカーとの2対1のトレードでニューヨーク・ヤンキースへ移籍した。
移籍発表の記者会見では、自ら移籍を志願していたことを明かしたイチロー。
「11年半、ファンの方と同じ時間、思いを共有したことを振り返り、自分がマリナーズのユニホームを脱ぐと想像したときに、大変さびしい思いになったし、今回の決断は大変難しいものだった。
オールスターブレークの間に自分なりに考えて出した結論は、20代前半の選手が多いこのチームの未来に、来年以降僕がいるべきではないのではないか。また、僕自身環境を変えて刺激を求めたい、という強い思いが芽生えた」と静かに語った。
この年(2012年)のイチローは、3月28日、メジャー移籍以降初めて日本での公式開幕戦に出場し、5打数4安打の活躍を見せる。
6月19日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦では史上4番目の早さとなる1817試合目でメジャー通算2500本安打を達成。
打順が定位置であった1番から3番へ移ったが、成績不振により6月以降は再び1番や2番にも移るなど起用法が転々。調子は一向に戻らず打率.261を喫し、特に本拠地セーフコ・フィールドでは打率.214だった。
5年前の今日、イチローが電撃移籍
— ボブはやし Bobble Hayashi (@mlb_bobblehead) 2017年7月24日
11年半所属したマリナーズからヤンキースへ移籍。マリナーズの未来と“環境を変えて刺激を求めたいという強い思い”が入り混じった上で移籍を決断。移籍当日、古巣マリナーズ戦に8番右翼で先発出場しました pic.twitter.com/kFYWlEkROH
移籍当日、古巣マリナーズ戦に8番右翼で先発出場。まさに、イチローが電撃移籍した瞬間だった。
ヤンキースのユニフォームを身にまとったイチローが打席に向かうと、観客がスタンディングオベーション。イチローもヘルメットを掲げ、ゆっくり二度お辞儀をすると更に大きな拍手が湧き起こった。
ヤンキースのユニフォームを身にまとったイチローが打席に向かうと、観客がスタンディングオベーション。イチローもヘルメットを掲げ、ゆっくり2度お辞儀をすると更に大きな拍手が湧き起こりました
— ボブはやし Bobble Hayashi (@mlb_bobblehead) 2017年7月24日
美しい。イチローがそれに応えるかのように安打→盗塁を決めたのも最高にカッコよかった😢 pic.twitter.com/WvGYBlCPi2
いま見ても泣けるシーンだ。
「私は常にイチローをシアトル・マリナーズの一員だと考える」、イチロー電撃移籍の際の球団CEOリンカーン(当時)のコメント。
シアトルのセーフコフィールドには、イチローの功績を讃えるように肖像画が描かれている。