ロサンゼルス・ドジャースが移籍マーケットで残っている注目左腕の一人スコット・カズミアーと3年契約で合意した。カズミアーは7月23日、マイナー2選手とのトレードによりアスレチックスからアストロズに移籍。11月2日にFAになっていた。
カズミアーの獲得には、シーズン途中の移籍のためクオリファイング・オファー(QO)を拒否した20選手のようなドラフト権の譲渡などは発生しない。
.@Dodgers add ANOTHER solid southpaw in @scottkazmir19: https://t.co/XW8huIHfFi #HotStove pic.twitter.com/9cw01yVFnn
— MLB (@MLB) 2015, 12月 30
CBSスポーツのジョン・ヘイマンによれば、契約内容は、3年総額4800万ドル。これにオプトアウトが付く。カズミアーは、メジャー11年間でタンパベイ・レイズ、ロサンゼルス・エンゼルスなど5球団を渡り歩き、通算98勝90敗、防御率3.96の成績を残している。
kazmir breakdown: 16M in '16, 16M in '17, 16M in '18. 48M total, with player opt out after 1. #dodgers
— Jon Heyman (@JonHeymanCBS) 2015, 12月 30
ドジャースは、これで先発ローテーションにクレイトン・カーショー、ブレット・アンダーソン、柳 賢振(リュ・ヒョンジン)、アレックス・ウッド、カズミアーの5選手が並ぶことになり、今後、トレードによる動きがありそうだ。
dodgers have a lot of lefties: Kershaw, ryu, Anderson, wood, kazmir. could easily start with 5 LHP in rotation.
— Jon Heyman (@JonHeymanCBS) 2015, 12月 30
今回のストーブリーグでドジャースは、右のエース、ザック・グリンキーの再契約を逃した。その後も右腕ジョニー・クエト争奪戦にも敗れた。
NFLやNBA、NHLのように年俸総額の上限を設定するサラリーキャップ制を導入していないメジャーリーグ。そのため年俸総額を制限なく大きくできるものの、基準を超過した分については課徴金「Competitive Balance Tax」を支払うことになる。
2015年のメジャーリーグではドジャースが過去最高となる4360万ドルを課徴金として支払う。
経営権を持つオーナーグループは、年俸総額を2億ドル前後まで圧縮したい意向であることをメディアに明かしていて、このぜいたく税と呼ばれている課徴金問題がドジャースの補強戦略を複雑なものにしている。
そのためドジャースや東のヤンキースなどはFA市場で積極的に動かずにトレードでロースター編成を組み替える方針に切り替えている。