昨年の12月に紹介した記事だが、ロックアウト・デッドライン前のラスト3日間に成立した契約状況を球団別に整理してみた。
MLB移籍/契約情報
第3弾はアメリカン・リーグ(AL)西部地区。CBSスポーツでも各球団の補強状況をA~Fでランキング付けしていたのでそれも併せて紹介した。
ロックアウト前に動きの鈍かったヤンキースは「サイレントヤンキース」と評価され、最低グレードの「F」だった。
ロックアウト直前(11/29・30,12/1)に決まった契約
ロックアウト直前の数日間で、タイガースがハビアー・バイエズと長期契約を結んだ。レンジャーズもコーリー・シーガーと大型契約するなど駆け込み契約が目立った。
AL West
▼アストロズ
ヘクター・ネリス 2年契約
マイナー契約1件。
※CBSスポーツの評価:B
▼アスレチックス
チャド・ピンダー 年俸調停を回避し、1年契約
トニー・ケンプ 年俸調停を回避し、1年契約
デオリス・ゲラ 年俸調停を回避し、1年契約
※CBSスポーツの評価:B
▼マリナーズ
ロビー・レイ 5年契約が成立
アンドレス・ムニョス 4年契約
ケイシー・サドラー 年俸調停を回避し、1年契約
※CBSスポーツの評価:B
▼エンゼルス
ライセル・イグレシアス 4年契約が成立
マイケル・ローレンゼン 1年契約が成立
アーロン・ループ 2年契約
サム・セルマン 4年契約
ライセル・イグレシアス 4年契約
※CBSスポーツの評価:B
▼レンジャーズ
コーリー・シーガー 10年契約が成立
マーカス・セミエン 7年契約が成立
ジョン・グレイ 4年契約が成立
コール・カルフーン 1年契約、2023年は球団オプション
4件のマイナー契約
※CBSスポーツの評価:A
レンジャーズが目立った補強
この地区ではレンジャーズが活発に動いた。
レンジャーズは、この冬のスター遊撃手5人のうち、コーリー・シーガー、マーカス・セミエンとサイン。ほかにも先発右腕のジョン・グレイ、外野手(右翼)にコール・カルフーンを追加した。
当然、評価はAランクだが、個人の感想としてシーガーとセミエンのどちらか1人にして、その予算で右翼に鈴木誠也を獲得して欲しかったが、時間の制限もあり、選ぶのは鈴木自身の問題なので、どうにもできなかったのだろう。
カルフーンもガッツあふれるプレーは何度も見てきたが、ボールがバットに当たらない打者なので、鈴木の方がトータルで考えれば上だろう。
マリナーズも魅力的な補強
策士ジェリー・ディポートGMが今季行った補強は、サイヤング賞を受賞したロビー・レイで投手力の強化。パドレスとのトレードでユーティリティプレイヤーのアダム・フレイジャーを追加。そして最後に、リリーフのアンドレス・ムニョスの契約延長に署名した。
ロビー・レイが今後5年間、2021年シーズンのような成績を出せるのかは疑問だが、フレイジャーの追加は大きな戦力アップだろう。
エンゼルスは今後のトレードに期待
エンゼルスのペリー・ミナシアンGMは、ノア・シンダーガードやマイケル・ローレンゼンなど意外性のある補強を行った。シンダーガードはトーミー・ジョン手術からの回復途上で、大谷翔平並みに球威が復活するかは疑問符が付く。威力が戻ったとしても年間160イニングぐらいが精一杯だろう。
The Angels have agreed to terms on a one-year deal with RHP Noah Syndergaard. pic.twitter.com/BBs7irtvUj
— Los Angeles Angels (@Angels) November 17, 2021
ローレンゼンも未知数。先発がダメならブルペンに回すのか、二刀流経験者ということで、マドン監督の起用法も面白そうだ。アーロン・ループをブルペンに追加して、コマ数は少ないもののアップグレードに成功したと言える。
他には、ヤンキースとのトレードで内外野を守れるタイラー・ウェイドを11月22日に獲得している。
おそらく、補強資金も残り少ないので、ロックアウト解除後は、トレードで先発ローテーションとブルペンのアップグレードに期待したい。
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