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プロ野球「野球賭博関与問題」に読売巨人軍の大御所OBが言及

 

データのことしか興味のない野球専門オタクサイトがビビってしまってろくな記事も書かないので、「THE PAGE」に掲載されたスポーツライター駒沢悟氏の記事を紹介したい。

 

詳しくはhttp://thepage.jp/detail/20160309-00000002-wordleafs

 

巨人OBでヤクルト、西武で監督も務めた“大御所”の広岡達朗氏は、球界の紳士であるべきチームの度重なる失態に、大きな怒りを持って今回の野球賭博関与問題を斬っている。

 

広岡氏が「やるべきことがある」と主張するのは、NPB内の調査委員会ではなく、第三者を交えた今回の問題に関する特別調査、対策委員会を発足させ、野球協約に特別規約を書き加えるべきだという意見だ。

 

傾聴に値する提案なので要約すると

 

① 第3者を交えた委員会を作り、全球団を徹底調査する。そして委員会は、同時に野球賭博に関与した選手が出てきた場合の厳しい罰則を含めた新規約のたたき台を作りNPBで議論して、コンプライアンスを厳守するための新規約を作って協約に盛り込むべきである。

 

② シーズンを通じて各チームのコンプライアンスに目を見張るチームをNPB内に設立して、今後も監視を続け、グレーな事項が出てくれば、すぐに解雇処分を球団に申し付けることができるくらいの権限を持たせることも必要だろう。

 

③ 清原問題も起きたのだから、プロ野球選手としてあるべき姿を啓蒙、教育をする学校のような機関をNPBが作り、1、2、3年目の選手は、全員オフにその“学校”に通わせ学ばせる。

 

その上で――。

 

④ 「野球賭博」に手を出した選手が所属する球団に対しては、1年間の活動停止のペナルティを与えることを明文化するくらいのルールも作らないと、また再発する可能性も出てくる。こと細かに具体的な規則を決めておく。

 

 

こうした広岡氏の警鐘を紹介したうえで駒沢氏によれば、メジャーでも1919年のワールドシリーズホワイトソックス八百長に関与した「ブラックソックス事件」を契機にコミッショナー制度が生まれ、8人が永久追放となった。

 

1989年にはレッズの監督を務めていたピート・ローズ野球賭博に関わっていた事件が発覚したことで、全球団にコンプライアンス委員が常設され、所属選手だけでなくスタッフにまで怪しい行動が見られないかのチェックの目を光らせているという。

 

最後に駒沢氏は、「確かに今回の問題は、巨人だけで解決できるものではない。NPBは、巨人の管理責任を厳しく問うと同時に、コンプライアンス厳守のためのダイナミックな対策を打ち出す必要はあるだろう。」と結んでいる。

 

野球賭博

 

 

極論をいえば、今回の「野球賭博」は、プロ野球界だけでは、どうすることもできない深い問題だろう。

 

産経ニュースの記事によれば「野球賭博」の元締とされるのは暴力団だ。事情に詳しい関係者は「暴力団の重要な資金源となっており、その規模は日本全体で数十億円ともいわれている」と指摘する。

 

このため警察当局は取り締まりを強化。平成22年に大相撲の現役力士などが野球賭博に関与していたことが発覚し、警視庁は元大関ら27人を立件した。

 

今年7月には新潟県警、9月には徳島県警野球賭博に関与した疑いで、それぞれ指定暴力団山口組系組長らを逮捕するなどしているが、実態は“イタチごっこ”となっているらしい。

 

コミッショナーを責めてもどうにもならない問題かもしれないが、広岡氏の提案のように、やるべきこと、プロ野球界で出来ることは当然しておくべきだろう。

 

 

◆記事参考

http://www.sankei.com/affairs/news/151006/afr1510060005-n1.html