ドジャースが打線がついに目を覚ました。2025年ワールドシリーズ第6戦、トロントのロジャース・センターで行われたこの一戦で、ドジャースは3回にようやく打線が繋がり、3対1でブルージェイズを下してシリーズをタイに戻した。これで両軍は3勝3敗。すべては第7戦に託される。
ワールドシリーズ第6戦

山本由伸、ポストシーズン3連勝の偉業
この試合の主役は間違いなくドジャースの頼れるエース、山本由伸だろう。第2戦での完投勝利に続き、第6戦でも6イニングを投げて5安打1失点、6奪三振の支配的内容。
データ分析サイト「Opta STATS」によれば、山本はMLBポストシーズンの歴史上初めて、「3試合連続で被安打5以下、1失点以内、1四死球以下、5奪三振以上で勝利投手」という快挙を成し遂げた。
Yoshinobu Yamamoto has just been incredible this World Series. 🔥 @Dodgers pic.twitter.com/FOwqQ2Xq9a
— FOX Sports: MLB (@MLBONFOX) November 1, 2025
試合後、山本は「プレッシャーはありましたが、良い結果になることを願って全力で投げました」と語り、満足げな表情を見せた。
3回、つながった打線が試合を動かす
ここまで沈黙していたドジャース打線が、3回にようやく連動した。1アウトから8番のトミー・エドマンがライト線へ二塁打で出塁すると、1番大谷翔平は申告敬遠。ここで2番ウィル・スミスがレフト線への二塁打でエドマンをホームに迎え入れ、先制点を奪う。
3番フレディ・フリーマンが四球を選び、4番ムーキー・ベッツがレフト前タイムリーを放ち、スミスと大谷が生還。打線がつながったこの回の3得点が、試合の流れを決定づけた。
ベッツと相手の先発ケビン・ゴーズマンは過去54打数16安打、打率.296、3本塁打ともともと相性は良かった。
大谷は、この試合で3打席に立ち、空振り三振、申告敬遠、ファーストゴロ、そして8回には左中間への二塁打を記録。打点こそなかったが、3打数1安打、2出塁と1得点で勝利に貢献した。
ブルージェイズはその裏、ジョージ・スプリンガーの中前打で1点を返すも、ドジャースのリリーフ陣が鉄壁の守りを見せ、反撃を許さなかった。
ドジャースのブルペン陣が無失点リレー
ドジャースは7回から継投策を取り、ジャスティン・ロブレスキー、佐々木朗希、タイラー・グラスノーがそれぞれ1イニングずつ無失点で抑えるリレーを披露。
佐々木は33球を投じ、やや制球が乱れる場面もあったが、8回を無失点で切り抜けた。そして9回には佐々木が残した2人の走者を背負ったピンチの場面でグラスノーが登場。劇的なダブルプレーを決め、試合を締めくくった。
第7戦へ、すべてを懸けた総力戦
試合後、ロバーツ監督は会見で打線の入れ替えについて「満足してる。まずミギー(二塁のロハス)は守備で大きなプレーを何度もしてくれた。ああいうエネルギーを求めていたし、まさにそれをもたらしてくれた。キケ(ヘルナンデス)のダブルプレーも素晴らしかったし、最後の“キケ→ミギー”のプレーも大きかった。ムーキー(ベッツ)もいい形で打席に入れてたし、重要な一打を打ってくれた」と話し、第3戦以来の出場となったロハスら選手たちを労った。
シリーズはついに最終戦へ。ドジャースは大谷翔平の登板が濃厚、ブルージェイズはマックス・シャーザーを先発に予定。ドジャースが21世紀初の連覇を果たすのか、ブルージェイズが32年ぶりの世界一に輝くのか。MLB史に残る決戦が、いよいよ幕を開ける。
Do or die tomorrow for the #Dodgers. One win from #WorldSeries glory, one loss from agony. pic.twitter.com/X7dWpY3GNL
— Dodger Blue (@DodgerBlue1958) November 1, 2025