現地10月10日(日本時間11日)、シアトルのT-モバイル・パークで行われたアメリカン・リーグ地区シリーズ(ALDS)第5戦。勝てばリーグ優勝決定シリーズ(ALCS)進出、負ければシーズン終了という極限の一戦は、延長15回、試合時間4時間58分という死闘の末、マリナーズがタイガースを3対2で下し、歓喜の瞬間を迎えた。
ALDS GAME5
死闘の果てに歓喜を掴んだマリナーズ、延長15回でタイガース撃破
この試合で注目すべきは、タイガースの左腕タリック・スクーバルの圧巻のピッチングだろう。6イニングを99球で、被安打2、無四球、1失点という内容で、13奪三振をマークした。また、ポストシーズン新記録の7者連続三振という驚異的なパフォーマンスでマリナーズ打線を封じ込めた。スクーバルは、まさに孤高のエースとして輝きを放ったが、チームを勝利に導くことはできなかった。
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— Detroit Tigers (@tigers) October 11, 2025
試合は2回、マリナーズが7番ミッチ・ガーバーの犠牲フライで先制。しかし6回、タイガースの1番ケリー・カーペンターがセンターへの2ランホームランを放ち、逆転に成功する。その後、スクーバルが交代した直後の7回、マリナーズは代打レオ・リーバスのレフト前タイムリーで同点に追いつき、試合は延長戦へ突入した。
両軍ともに得点圏にランナーを送りながらも、あと一本が出ない展開が続いた。12回にはタイガースが2アウト満塁、13回にはマリナーズがノーアウト1・2塁と絶好のチャンスを迎えたが、緊迫した投手戦が繰り広げられた。
運命の15回裏、1アウト満塁の場面で打席に立ったのはマリナーズの4番ホルヘ・ポランコ。タイガースのトミー・ケインリーの初球をライト前に弾き返し、J.P.クロフォードがサヨナラ勝ちのホームを踏むと、スタジアムは歓喜沸いた。マリナーズは24年ぶりのリーグ優勝決定シリーズ進出を果たした。
A.J.ヒンチ監督率いるタイガースは今季前半戦でメジャー最高勝率を記録しながらも、9月に失速。スクーバルの快投も実らず、2013年以来のALCS進出にはあと一歩届かなかった。
一方、マリナーズは2001年のイチロー在籍時以来の快挙に沸き、悲願のワールドシリーズ初出場へ向けて、次なる戦いに挑む。
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