MLB メジャーリーグ物語

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NLDS ドジャース連勝でLCS進出に王手!堅守と好投が光った第2戦

 

フィリーたちで赤く染まった熱狂のシチズンズバンク・パークで行われたナショナルリーグ地区シリーズ(NLDS)第2戦。ドジャースフィリーズを4対3で下し、シリーズ突破に王手をかけた。この試合は、まさに投手戦と堅守、そして一つのミスも許されない勝負どころでの集中力が際立った一戦だった。

 

 

NLDS GAME2

 



ドジャース先発のブレイク・スネルは支配的なピッチングを披露。フィリーズ打線を相手に7イニングで被安打1、無失点、9奪三振(4四球)。これは球団史上2人目となる、ポストシーズンでの6イニング以上無失点、かつ1安打以下の快投だった。MLB公式サイトによると2019年NLDSのウォーカー・ビューラー以来の快挙らしい。

 

スネルは4種類の球種のキレとコマンドが抜群で、ポストシーズンでの自身の記録をさらに塗り替えた。特に6回のピンチでは、1アウト1・2塁の場面でブライス・ハーパーを三振、アレック・ボームをサードゴロに打ち取り、監督の信頼に応えた。

 

このサードゴロの場面では三塁手ミゲル・ロハスの捨て身のプレーも光った。

 

そして試合が動いたのは、その直後の7回表だった。3番テオスカー・ヘルナンデスのセンター前ヒットと4番フレディ・フリーマン二塁打でチャンスを作ると、6番キケ・ヘルナンデスのショートゴロで三塁走者が果敢に本塁へ突入。間一髪のクロスプレーだったが、均衡を破る先制点を奪った。

 

このプレーが流れを変え、2アウトから途中出場の9番ウィル・スミスが復帰後初安打となる2点タイムリーをレフト前に放ち、さらに1番大谷翔平も鋭い打球でセカンドの横を抜くタイムリーで1打点を加えた。

 

守備でもドジャースは光った。特に試合終盤、2番手エメット・シーハンと3番手ブレイク・トライネンが3失点して1点差まで追い上げられ、9回裏には4番手アレックス・ベシアもピンチを招く、その場面でのマックス・マンシームーキー・ベッツのバント処理(Wheel Play=ホイールプレイ)は見事にハマった。

 

 

 

 

最後は、危ない場面でクローザーとして佐々木朗希が登場。わずか2球で首位打者トレイ・ターナーをセカンドゴロに打ち取ると、二塁手トミー・エドマンのショートバウンドの送球をフリーマンが見事なスクープで、試合を締めくくった。佐々木は「カバーに入るの忘れちゃったって思いました」と苦笑しながらも、フリーマンの好守に感謝を述べた。

 

 

 

 

この勝利でドジャースはシリーズ2勝0敗とし、リーグ優勝決定シリーズ(LCS)進出に向けて大きく前進。過去のポストシーズンでは、2勝0敗でリードしたチームの突破率は88.9%と高く、ドジャースにとっては心強い数字だ。

 

スネルの支配的なピッチング、大谷とスミスのタイムリー、佐々木の冷静な締め、そして内野陣の堅守。すべてが噛み合ったこの試合は、ドジャースのチーム力の高さを証明する一戦となった。

 

日本時間9日に行われるホームでの第3戦は山本由伸が先発予定。3連勝でシリーズ突破を果たし、LCS進出が期待され、ファンの熱気は最高潮に達している。