アメリカン・リーグの地区シリーズ(ALDS)で、同地区ライバルのヤンキースとブルージェイズの対戦は、ヤンキースが連敗を喫し、早くも崖っぷちに立たされている。第1戦は10対1、第2戦は13対7と、2試合連続で二桁失点を許す苦しい展開となっている。
ALDS GAME2

【ブルージェイズ13-7ヤンキース】
第2戦は日本時間6日、ブルージェイズの22歳の新人、この日が4回目の先発登板という有望株右腕トレイ・イェサベージがヤンキースの重量打線を相手に5.1イニング78球でノーヒット無失点、11三振を奪う新人離れした圧巻の投球だった。
SIX STRAIGHT STRIKEOUTS
— MLB (@MLB) October 5, 2025
TEN Ks THROUGH 4 INNINGS
TREY YESAVAGE IS HERE! #ALDS pic.twitter.com/xTYyzc8O9z
ヤンキース打線は、6回1アウトまで全く沈黙していた。イェサベージの独特なリリースポイントと落差のあるスプリットに翻弄され、初回、3回、4回と3イニングで3者連続三振を喫し、全く打つ手がない状態だった。
ヤンキースの先発は今季最多勝左腕のマックス・フリードだったが、2回にジャッジの失策から流れを失い、やや不運だった。3回までに7失点。4回には降板を余儀なくされ、2番手のウィル・ウォーレンもブラジミール・ゲレーロJr.にグランドスラムを浴びるなど、投手陣が崩壊した。
この試合ではブルージェイズのジョージ・スプリンガーがポストシーズン20本目のホームランをマークしている。
Tied for the fifth-most postseason homers of all time: George Springer 👏 #SpringerDinger pic.twitter.com/C2QMJPpqvG
— Toronto Blue Jays (@BlueJays) October 5, 2025
打線はイェサベージ降板後にようやく反撃を開始。コディ・ベリンジャーの2ラン、7回には6安打で5点を奪ったが、序盤の大量失点が響き、追いつくことはできなかった。アーロン・ジャッジは2試合連続マルチ安打と好調を維持しているが、本塁打はまだ出ていない。
ヤンキースがシリーズを突破するには、残り3試合をすべて勝利する必要がある。第3戦と第4戦は本拠地ヤンキー・スタジアムで行われ、第5戦は再び敵地トロントに戻る予定。
しかし、今季のロジャース・センターでは9試合中8敗と相性が悪く、さらに地区シリーズでホーム2連勝したチームが突破する確率は91.2%という厳しい状況。早くも詰んだ感がある。
ヤンキースファンにとって唯一の希望は、2017年にヤンキースがインディアンス(現ガーディアンズ)に逆転勝利した時の再現だろう。その再現を目指して、第3戦では今季18勝を挙げている左腕カルロス・ロドンが先発し、反撃を狙う。シリーズの流れを変えるには、投打両面での劇的な改善が必要だ。