MLB メジャーリーグ物語

海を渡ったサムライ・メジャーリーガーたち

NLDS ドジャース逆転で初戦制す 大谷6回3失点 佐々木が初セーブ

 

ドジャースが敵地で見事な勝利を収めた。ナショナルリーグ・ディビジョン・シリーズ(NLDS)第1戦でフィリーズを5対3で撃破し、5戦中3勝先取のシリーズで大事な初戦をものにした。先発を務めたのは二刀流の大谷翔平ポストシーズンでの敵地初登板というプレッシャーの中、3点を先制されたものの試合をつくった。

 

 

MLB2025 NLDS GAME1

 



 

現地10月4日(日本時間5日)、フィラデルフィアシチズンズバンク・パークは熱狂的な応援で知られるフィリーたちで埋め尽くされていた。

 

注目の二刀流は初回、三者凡退でフィリーズ打線を封じ込める。だが2回、制球が乱れ、先頭打者を四球で歩かすと元同僚の5番ブランドン・マーシュにセンター前ヒットを許し、6番J.T.リアルミュートに右中間タイムリー3ベースを打たれるなど痛恨の3失点。

 

観客の歓声が渦巻く中、彼はマウンド上で投手コーチと短く言葉を交わす。失点はこの2回だけだった。

 

3回以降はギアを上げ、最速160キロのフォーシームでフィリーズ打線をねじ伏せた。6回3失点、9奪三振の力投で勝ち投手の権利を得て降板した。

 

そして6回裏。3番テオスカー・ヘルナンデスが放った逆転の3ランホームランが夜空を切り裂く。フィリーたちで赤いスタンドは一瞬静まり返った。大谷の表情に安堵が浮かぶ。

 

 

 

 

ドジャースは、大谷からタイラー・グラスノー、アレックス・ベシアと継投し最終回には佐々木朗希が登場。

 

佐々木の役割はクローザー。重圧の中、彼は風を切るようなフォームで最速163.1km/hの快速球をストライクゾーンに投げ込んだ。

 

フィリーズ打線は次々と空振りを喫した。結局、マックス・ケプラーに2塁打を許したものの、わずか11球で2奪三振、無失点だった。まさに“火消し”の名にふさわしい投球だった。

 

ドジャースは5対3で逃げ切り、フィラデルフィアでは1977年以来、ポストシーズンで7連敗していたが、久しぶりに勝利。シリーズ初戦を制し、大谷は初勝利、佐々木は初セーブを記録した。

 

打者・大谷は、5打席で4打数ノーヒット3三振、1四球。3打席連続で見逃し三振するなど精彩を欠いた。2戦以降の爆発に期待しよう。まだまだポストシーズンは続く。