7月末のトレードデッドラインが近づく中、ポストシーズンを戦うチームは、場合によっては複数のピースを追加するなどブルペンをアップグレードする必要がある。どのチームも勝利のためには信頼できるブルペンの構築は欠かせない。
フラッグディール・トレード情報
とくにポストシーズンの短期決戦を戦う可能性のあるチームにおいては、その重要度は増す。救援投手の質と量が大きく結果を左右することに異論を唱える人はいないはずだ。そこを強化しないゼネラルマネージャー(GM)は結果にコミットしたことにならない。
ただ、予想が難しいのは前回の労使交渉の結果、ワイルドカード(WC)枠が両リーグ2から3に増えて、ポストシーズンに進出できる可能性が拡がり、どのチームが「売り手」になるのか「買い手」に回るのか、各球団のフロントは見極めるためにデッドライン直前まで様子見状態が続くことだ。
水面下での交渉は続いているものと思われるが、デッドライン直前まで表面化しない。
今季のメジャーリーグも混戦模様で、現地23日終了時点でア・リーグではホワイトソックス、アスレチックス、オリオールズを除く12チームが勝率.480以上でヤンキース、マリナーズ、レッドソックスのWC圏内の3チームに加えて6チームがポストシーズン圏内から5ゲーム差にある。
ナ・リーグではナショナルズ、パイレーツ、ロッキーズの3チームとブレーブスが低迷しているが、それ以外の11チームにはポストシーズン進出の可能性がある。

といことで、前置きは長くなったが、ここではあくまでも仮定としてトレード市場に出てきそうな選手を紹介したい。
ジョシュ・ネイラー(ダイヤモンドバックス)とマーセル・オズーナ(ブレーブス)は、ともに今季限りでFAとなる強打者だが、オズーナは、ここまで13本塁打、OPS.749と調子が挙がっていないため市場に出ても成立する可能性は低いだろう。
ダイヤモンドバックスが「売り手」になればエウヘニオ・スアレスとネイラーは、市場に出てくれば人気銘柄となるに違いない。
オフのあいだからトレードの噂が飛び交うルイス・ロバートJr.(ホワイトソックス)も候補だが、シルバースラッガー、ゴールドグラブの受賞歴もある27歳の万能中堅手は、昨季から不調が続いている。
同じ外野手では、来季終了後にFAが迫るテイラー・ウォード(エンゼルス)もトレードが予想されたが、エンゼルスは借金4でポストシーズン圏内まで5ゲーム差と今後の勝率次第で「買い手」になるか「売り手」になるか微妙な位置にある。
エンゼルスからは今季限りでFAの先発左腕タイラー・アンダーソンもリストアップされるだろう。先発ローテーションに改善の余地があるチームにとってはレンタルで欲しい投手かもしれない。

野手よりブルペン投手に人気が集まると予想できるが、43試合で防御率(ERA)3.96のジェイク・バード(ロッキーズ)、ナショナルズの守護神カイル・フィネガン、42試合で11ホールド、ERA1.49のデニス・サンタナ(パイレーツ)は、それぞれブルペンを強化したいチームにはフィットするだろう。
オリオールズは、今夏のトレード市場では売り手に回るものの、放出するのは今オフにFAとなる選手だけという予想で、その場合、先発投手のザック・エフリンとチャーリー・モートン、菅野智之といったベテラン右腕もリストアップされるという予想もあるが、菅野には悪いがエフリン以外は対価も小さく可能性は低いだろう。
リリーバーではサランソニー・ドミンゲス、グレゴリー・ソト、アンドリュ―・キトリッジの3人。ドミンゲスは41試合でERA3.40。ソトは44試合でERA4.08、共に三振のとれる投手で30歳。キトリッジは昨年カージナルスで74試合に登板しているのが気になるが、今季も27試合でERA3.62の35歳右腕。
サンタナは年俸140万ドルでFAになるのは2026年シーズン終了後ということで、パイレーツが市場に出さない可能性も考えられる。
そのほかマーリンズの先発右腕サンディ・アルカンタラも直近のパドレス戦では7イニング無失点で可能性が浮上したとみていいだろう。まだまだ、「売り手」チームのロースターを掘れば多くの選手が出てくるが、表面化するのはもう少し時間が必要だ。
また、以前にMLB.comの記事では、ポストシーズン争いをするブリュワーズからフレディ・ペラルタとレイズのザック・リテルの名前も挙がっていた。
ブリュワーズ、レイズはともに高い投手育成力を持ち、FAが近づいたベテラン投手はチームの成績にかかわらずトレードで整理することがあるらしい。可能性は高くないが、特にペラルタが市場に出れば、そのインパクトは大きいだろう。