MLB メジャーリーグ物語

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【MLB移籍情報】藤浪晋太郎がアスレチックスと1年325万ドルで合意!

 

オークランド・アスレチックスが現地1月11日(日本時間12日)、藤浪晋太郎と単年のメジャー契約に合意したようだ。

 

MLB移籍情報

 

 

藤浪はNPB阪神タイガースからポスティング・システムでメジャー移籍を目指していたが、日本時間15日午前7時の交渉期限が迫っていた。すでに渡米してメディカルチェックを受けているという情報も流れている。


筆者は、大阪生まれの大阪育ちの割には近鉄沿線だったので、子供のころから近鉄ファン。しかも野茂英雄が渡米してからNPBはほとんど見ないので、藤浪のことは大阪桐蔭高の時のイメージしかない。

 

契約の詳細は1年325万ドルとボブ・ナイチンゲールが報じているが、先発投手では格安で、リリーバー並みの契約金。ただ、これでもチームでは5番目の高給らしい。

 

先発投手として投げるチャンスを求めて藤浪サイドがアスレチックスを選んだという内容の報道が多い。


メジャーリーグ公式サイトでも「藤浪を先発ローテの一角に据えるというアスレチックスのプランこそ、藤浪の入団決定にとって重要なファクターとなった可能性がある」と紹介。


ESPNのジェフ・パッサンも藤浪が先発ローテーションに加わる予定とSNSで報じている。

 

 

先発ローテーション当確とまではいかないが、アスレチックス投手陣のメンツを見るとチャンスはあるだろう。


中部や東部と違い気候の良い西海岸の球団の中ではもっともチャンスがありそうな球団だ。スタジアムは老朽化して選手やファンなど各方面からの評判は悪いが、藤浪のメジャー挑戦を応援するファンにとっては環境的には心配ない。

 

ファウルゾーンが広い本拠地


滑るボールへの対応やマウンドの傾斜、硬さなどへの適応は課題だろうが、本拠地オークランド・コロシアムはメジャーではファウルゾーンが広いほうで、それは藤浪が投げていた阪神甲子園と似ているので、プラスに考えれば良いだろう。


アスレチックスは3年連続の負け越しで昨年は102敗して下位に低迷しているが、優勝争いをするわけでもないので、プレッシャーも少ないだろう。

 

騒がられることなく静かにメジャー生活をスタートできる。


ただ、中4日での登板や連戦が続くハードな日程についていく必要はある。どこでも睡眠できるぐらいの人間なら問題ないが、そこら辺の順応が問われることになりそうだ。


とにかく藤浪には細かいことを考えないで、フィジカルを鍛え上げてスピンの効いたボールを高めに投げ込んでほしい。それで通用しないなら次のことを考えれば良い。

 

先ずは持ち球に磨きをかけてほしい気がする。100マイル近い球速があれば他球団の関係者からも注目されるだろう。

 

球威があってど真ん中にスプリットを落とせば意外と通用するかもしれない。


最初の5先発か7月までの3か月間が勝負だろう。野茂の時も初勝利は7度目の登板で6月に入ってからだった。

 

 

先発がダメでもブルペンで結果を出せばいい

 

チームは低迷しているので打線からのランサポートは期待できないが、勝ち星などは重要ではない、威力のあるピッチングを続けていけば、先発がダメでもブルペン要員として輝くこともできる。

 

奪三振率とかFIPで好数値を残せば、1年後に藤浪のニーズは高まるはずだ。NPBの名門巨人軍で開幕投手を何シーズンも務めた上原浩治でさえ、先発からリリーフに転向したことを考えれば、先発がダメでもブルペンがあるぐらいのポジティブマインドで堂々と投げ込んでほしい。


ア・リーグ西地区の大谷翔平と同地区なので、年間を通して中継で目にする機会も多いと思う。気の早い日本のメディアなどは、3月30日(同31日)の開幕3連戦で藤浪対大谷の投手対打者の対戦が実現の可能性を話題にしている。


藤浪はスプリングトレーニングで先発4番手から5番手争いを勝ち抜く必要があるのだが、どこかの時点で日本人対決は実現するだろう。大谷翔平は今やMLBのトップクラスの選手だが、藤浪とは同じ28歳。同期対決だ。


現時点でアスレティックスの先発ローテーションには、左腕のコール・アービンを軸にジェームズ・カプリリアンポール・ブラックバーンらがいる。アービン以外は右腕が多いのだが、チャンスは大いにあると期待したい。

 

同じ大阪出身なんで頑張ってほしい!

 

 

 

 

 

オークランド・アスレチックス 

 

アメリカン・リーグ(西地区)所属で本拠地はオークランド・アラメダ・カウンティ・コロシアム。

 

1901年にアメリカン・リーグが誕生したと同時に加盟。地区優勝19回、リーグ優勝15回、ワールドシリーズ優勝9回。MLB122年間で9210勝9654敗(勝率4.88)。

 

ビリー・ビーン氏の「マネーボール」はアスレチックスが舞台になったことで有名な球団。ビーン氏は1997年にGMに就任すると、データを統計学的見地から客観的に分析した手法「セイバーメトリクス」を駆使し、極力コストを抑えて効率的なチーム力のアップを目指した。

 

これまで所属した日本人選手は藪恵壹岩村明憲松井秀喜岡島秀樹