MLB2013 ALDS
レッドソックスが連勝で王手!
“スウィ-トキャロライン” が心に響く...
8回ウラ、フェンウエイパークでは、恒例の応援歌! 「スウィートキャロライン」(Sweet Caroline)が流れる。ニール・ダイヤモンドの名曲だ。
ボストンマラソンで多くの死傷者が出て傷ついたボストンで、事件後初めて行われた試合、ニール・ダイヤモンドが実際にグランドで、この歌を歌った。
その日、ヤンキースタジアムでも「スウィート・キャロライン」が流された。
ヤンキースは同じ東海岸のライバル球団だが、ボストンマラソンでの悲惨な爆弾テロ事件で傷ついたボストン市民を勇気づけるためにエールを送った。
その返礼としてヤンキース戦では、フェンウェイパークで「ニューヨーク・ニューヨーク」が流された。
ニューヨーク・メッツの本拠地「シティ・フィールド」で行われた2013年のオールスター・ゲームでも,8回裏が始まる前に、ニール・ダイヤモンド本人が出演してこの歌を歌った。
もとは1997年に音楽を担当する球場スタッフが、好きな曲をたまたま流したものだが、いつの間にか「ボストン・アンセム」になった。
そして8回ウラの先頭打者、オルティーズの打球は大歓声の中、満員のライトスタンドへ消えた。きょう2本目のアーチ。ポストシーズン通算14本目だ。
6対4でレイズがリードしている場面。相手は、レイズのエース、D.プライス。ファンの大歓声がやまない。
そして、クローザー上原浩治が9回のマウンドへ。上原は、2三振を奪い1回を無失点で締めた。
この歌からの一連の流れは、ドラマを見ているようだった。
あの大声援!ファンとチームとの絆。球団は単に企業の宣伝媒体ではない、地域とスポーツが一体となった「フランチャイズ制」の真髄を垣間見ることができる。
上原の前には、田澤純一が、2点リードの8回に登板し、1安打を打たれたが、併殺打に仕留め無失点。日本投手2人のリレーでレイズの反撃を封じた。
これで2連勝。リーグ優勝決定シリーズへ王手をかけた。
◇解説者・武田一浩の視点
「上原の特徴。上原のテイクバックは他がマネをすると絶対手が遅れる。若い人がよくマネをしているが、誰もマネができない。この投げ方でヒジがうまく上がってこない」
◇レッドソックス・ファレル監督の話
「救援投手が良い仕事をした。(8回に)田澤がエスコバルを併殺打に仕留めたのも鍵になった。上原はずっと目を見張るような投球をしている」
※2013年10月6日の記事をリライトして再ポストした。