ようやくメジャーリーグ2022が開幕した。
MLB2022 開幕戦でダルビッシュ好投
東部の名門対決は中止
天候不良のためヤンキース対レッドソックスの注目のライバル対決などア・リーグの2試合が中止になったが、大谷翔平登板試合を含む2試合とナ・リーグのダルビッシュ有先発、筒香嘉智、鈴木誠也出場の5試合の計7試合が開催された。
ダルビッシュが6回ノーヒッターの好投
パドレスで2年連続の開幕投手という栄誉をつかんだダルビッシュ有が期待に応える快投を演じた。
ダルビッシュは6回92球を投げてダイヤモンドバックスに2塁も踏ませないノーヒッターマウンドを披露。
4四球を出した分、球数が多くなって6回を投げ切った時点で92球に達したが、勝ち投手の権利を持って降板した。
パドレスは2対0でリードしていた勝ちゲームだったが、継投策が裏目に出た。
9回裏に登板した4番手ロベルト・スアレスが四球で走者をためてピンチを作り、5番手クレイグ・スタメンも抑えきれず、結局、この二人で4点を許して逆転サヨナラ負け。
前半戦で良かったのに、後半戦に失速した昨シーズンを思い出すような展開でダルビッシュの好投を台無しにしてしまった。
開幕戦の緊張した場面で、クローザーを任されたスアレスは元阪神タイガースで67セーブ(2020年、21年)をマークしていた投手だが、メジャーでは実績がなく、開幕戦の緊張する場面で登板させるのは酷のような気もした。いずれにしてもパドレスは後味の悪い開幕戦だった。
いきなりブルペンの脆弱性をさらけ出したパドレス
よく考えてみると、この場面でメジャー初登板の投手を使ったことを考えるとパドレスが開幕直前で、先発クリス・パダックや救援のエミリオ・パガンを差し出してまでツインズからクローザー候補のテイラー・ロジャースを獲得した苦しいブルペン事情が分かる気がする。
しかし、初戦で弱点が出て今後の対応が分かりやすくなったと前向きに捉えよう。
チームは完封負けでもひとりマルチ安打の4番筒香
松井秀喜氏以来の開幕「4番・一塁」でスタメン出場した筒香嘉智だったが、2安打を記録したもののチームは0対9の完封負けだった。
この日の筒香は、3打数2安打。第1打席もカージナルス先発のアダム・ウェインライトの変化球をうまく捉えたが前進してきた中堅手の好守にはばまれた。
今季初安打は4回の第2打席。1-1からの3球目を遊撃手の横をゴロで破るセンター前ヒットを記録。
7回の第3打席もバックドアの変化球を上手く左に流して2本目の安打。チームは老獪な右腕に6安打に抑え込まれたが、もともと変化球を裁くのが上手い筒香が2安打を記録したゲームだった。
パイレーツの開幕投手はメジャー3年目で初の開幕投手のJT.ブルベイカーだったが、3イニング4失点で降板。
パイレーツは今季も苦しい先発ローテーションになりそうだ。
豪華な「レジェンド」がスタメンに名を連ねたカージナルス
22年連続で開幕スタメンのアルバート・プホルスなど、ヤディアー・モリーナ、アダム・ウェインライトの3人ベテランが登場したカージナルスは9対0の快勝スタートだった。
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— St. Louis Cardinals (@Cardinals) April 8, 2022
ベースボールタウンの住人たちは美味しいビールに酔いしれたに違いない。
ウェインライトは6回被安打5で無失点と好投。ベテランらしく緩急を織り交ぜた投球でゲームを作った。
ただ、実際に活躍したのは3番タイラー・オニール外野手(1号3ラン、5打点)や4番ノーラン・アレナド三塁手(1号2ラン)で8番モリーナや5番プホルスに快音は出なかった(ともに無安打)のだが、あすからの注目はプホルスのセントルイス復帰第1号本塁打だろう。
地元のファンはコレを観たいに違いない。できれば残り21本に迫った「700号本塁打」も。前半戦で15~16本でも出れば大騒ぎになるだろう。