「エッ!そっちなの?」というようなホームスタジアムの改造工事をオリオールズが行っている。選手を補強するのではなくオリオールズでは球場を改造して「打高投低」を解消したいらしい。
しかし、チーム関係者によると、こうしたことも選手獲得には重要な要件だという。
MLB情報
オリオールズが本拠地オリオール・パーク・アット・カムデンヤーズのレフト部分の拡張工事を開始した。地元紙「ボルティモア・サン」が報じ、オリオールズのマイク・エリアスGMらが詳細を発表している。
The Orioles on Friday unveiled renderings of their planned changes to Camden Yards’ left-field dimensions. Construction began this week to move back and raise the height of the 30-year-old venue’s left-field wall. https://t.co/glQ2dOc83H
— The Baltimore Sun (@baltimoresun) January 14, 2022
Currently at Oriole Park at Camden Yards.
Image via @GiveEmAContract pic.twitter.com/QtB1w7M26Q
— MLB Cathedrals ⚾️ (@MLBcathedrals) January 13, 2022
それによると左翼フェンスを26フィート半(約8メートル)後退させ、フェンスの高さを約5フィート高くして7フィート4インチ(約2.2メートル)から13フィート(約4メートル)に高くするという。
1992年に完成したこの球場は、レンガと鉄骨を組み合わせた外観が特徴。意図的に左右非対称に設計され90年代以降にトレンドになった「レトロ調スタジアム」の先駆け的存在だ。
建設地に以前あった操車場の名前からとった「カムデン・ヤーズ」から命名された。
下記は2021年の球場別本塁打数のトップ5。
1 | カムデンヤーズ(オリオールズ) | 227 |
2 | グレートアメリカンボールパーク(レッズ) | 250 |
3 | リグレーフィールド(カブス) | 242 |
4 | ターゲットフィールド(ツインズ) | 242 |
5 | ドジャースタジアム(ドジャース) | 231 |
東部地区の球場はヤンキースタジアムのライト側やフェンウェイパークのレフト側など本塁打が出やすいパークファクターがあることから打者有利とされている「ヒッターズパーク」が多いが、カムデンヤーズは、2021年に野球場の中で最も多くの本塁打を記録した。
ただし、この数字も自軍の投手力や攻撃力によるところが多いのだが、オリオールズでは、開場30周年を記念したリノベーションの一環としてレフト側の拡張工事を行うという。
本塁打が出やすい投手不利なことからエリアスGMと、FAの投手と交渉する際に同球場のパークファクターが不利に働くことが多かったという。
再建中のチームの強化策の一環として優秀な投手を獲得するためにもこの投手から見たマイナス部分の解消に踏み切ったという。
当然自軍の打者にも不利になると考えられるが、エリアスGMは中長期的な視点でこの方がチームにプラスになると考えたようだ。
以前にアストロズがセンターの後方部分の丘と鉄塔を除去してセンター部分を前に出す改装を行っている。(下の写真)
ニミッツメイドパークの名物だった通称「タルの丘(Tal's Hill)」