データ解析も進み、セイバーメトリクスが重要視される近代野球で、投手の「勝利数」はその投手を正当に評価する数字ではないと考えている。
ただ、「two-way star」の大谷翔平の場合は歴史的な意味を持つ記録になるので注目していたが、今回は好投したにもかかわらず2桁勝利はお預けになった。
大谷翔平NEWS
エンゼルスの大谷翔平投手は19日(日本時間20日)、本拠地でのアスレチックス戦に「2番・投手」で出場。
今季22試合目の先発登板は、8回で108球(ストライク72)、被安打5、奪三振10に抑え込んだが、2本塁打を被弾して2失点。味方打線のランサポートもなく、好投むなしく10勝目は付かなかった。
1918年のベーブ・ルース以来となる「2桁勝利&2桁本塁打」という分かりやすい記録の達成はならなかった。
エンゼルス打線も9回に追いついて大谷の敗戦はなくなったが、最終的に延長戦の末、2対3で敗れて3連敗。今季よくあった「なおエ」(なお、エンゼルスは○対○で負けました)という展開だった。
大谷の3敗目は消滅したが、今シーズン本拠地では12試合で6勝0敗と不敗神話は継続されている。
エンゼルスは残り13試合。大谷は、力強くシーズンを終えてほしいですね。
■ジョー・マドン監督も称賛
マドン監督は、この日の大谷の投球内容を「見事だった」と称賛した。「競争力を見せ、空振りもまた奪い始めていた。今日はほとんど全てが上手く機能していた。2つホームランは打たれたが、それ以外は傑出していた。本当によくやった」。
本拠地での慣れたマウンドだったこともあり、今季3度目の2桁奪三振を評価。後半戦は、“伝家の宝刀”スプリットを封印して早めに打たせて取る制球重視の投球スタイルが目立っていただけに、偉業達成を期待された試合で見せた投手・大谷の姿を海千山千の指揮官は感じたのかもしれない。
3者連続三振!!
7番ブラウン空振り三振
8番ゴームズ空振り三振
9番アンドルス空振り三振#大谷翔平 #MLB #野球 #エンゼルス
— 【SS】大谷速報&スポーツ速報 (@30R9gmaMUy3guDJ) September 19, 2021
■投手・大谷翔平のスタッツ
22試合、123.1イニング、9勝2敗、防御率3.28、FIP3.43、奪三振146、与四球46、WHIP1.118、奪三振率28.8%、与四球率8.7%、被本塁打率2.5%。投手でのbWARは3.4(打撃と合わせると7.8)。
過去は2シーズンしかなく投球回数も少ないので、あまり比較しても意味はないが、与四球率は3シーズンの平均10.1%から改善している。