セントルイスにアルバート・プホルスが凱旋。古巣で恩返しの通算679号本塁打を放った。
プホルスの全盛期の活躍を知るベースボールタウンのファンは、将来の殿堂入り確実なプホルスに大きな声援を送った。
MLB移籍情報 プホルスの来季の移籍先は?
現地時間9月7日(日本時間8日)、カージナルスのホーム、セントルイスでドジャース戦が行われ、カージナルスに11年間在籍し、素晴らしい活躍を見せたプーホルスが「3番・一塁」で先発出場。
彼の凱旋試合を3万4500人のファンがスタンディングオベーションで出迎えた。
その第1打席。カージナルスの先発左腕J.A.ハップの2-1からの4球目、88.9マイルのシンカーを左翼席に運ぶ先制アーチを放った。
【 #ドジャース 】古巣セントルイスのファンから熱い歓迎を受けるアルバート・プーホルス!!
そして第1打席、恩返しの通算679号ホームランを放ちました!✨ pic.twitter.com/dXxZOFqhyP
— MLB Japan (@MLBJapan) September 8, 2021
プーホルスのセントルイス凱旋は今回で2度目。前回はエンゼルス時代だが、セントルイスで「3番・一塁」で出場するのは、10年ぶり。
プーホルスの全盛期の活躍を知る観客は、将来の殿堂入り確実なプホルスに拍手を惜しまなかった。
試合は7対2でドジャースが勝ち、首位ジャイアンツも勝ったので1ゲーム差。ドジャースは依然としてワイルドカード・スポットの1位をキープ。
一方、敗れたカージナルスは同スポット5位で2位とは3.5ゲーム差だが4連敗が気になるところだ。ドジャースはプレーオフ進出確実だが、カージナルスは赤信号だ。
■プーホルスの移籍先は?700号はどのチームで達成するのか?
話題を来季のプホルスに戻そう。史上4人目の「700本塁打」のマイルストーンまで残り21本。彼がその到達を目指して条件を出さないのなら来季も契約できる可能性はあると見たい。実績のある長距離砲が欲しいチームはあるはずだ。
カージナルスに戻って、来季限りで引退を表明しているヤディアー・モリーナやアダム・ウェインライトとともに、赤いユニフォームを着るのは夢のある話だが、カージナルスには正一塁手としてポール・ゴールドシュミットが健在。今季も24本塁打、OPS.840、fWAR3.6と悪くない。契約も2024年シーズン終了まで残っている。
今季のプーホルスは、左投手に対して打率.302、13本塁打、OPS.971とめっぽう強い。17本塁打中13本が左投手だ。それを考えると対左投手用にツープラトンでの起用も考えられる。
また、一塁も守れるが、DH制のあるア・リーグの方が出場機会が増えるだろう。若手が伸びるまでの時間稼ぎと話題作りという球団もあるかもしれない。
▽ wOBAという指標でポジション別にみると...
様々な意見もあると思うが、出塁率と長打率を足しただけのOPSはスラッガーの方が高くなる傾向にあるため、出塁、安打の種別を細分化しているwOBAという指標でプホルスのフィットするチームを現時点での数値をもとに考えてみた。
一塁手では、インディアンス(wOBA30位)やブルワーズ(同29位)、ロイヤルズ(同28位)が低い。この3チームはろくな一塁手がいない。いずれも中部地区のチームで、ブルワーズはカージナルスとは同地区ライバル。
ブルワーズはキーストン・ヒウラ(マイナー落ち)やダニエル・ボーゲルバックが期待外れ、若手のロウディ・テレスも打率.235、本塁打11と物足りない。
あくまでもプホルスが、出場機会だけを得るために条件を提示しないとして考えると、他に一塁手が固定できずに補強ポイントになりそうなチームはレッドソックス(wOBA27位)なども考えられる。
レッドソックスは期待された2年目のボビー・ダルベックが前半戦不振で夏の補強でカイル・シュワーバーを補強した。シュワーバーもダルベックも左打者なので、贅沢だが、プーホルスとプラトーンでの起用も考えられる。
レイズ(wOBA20位)も一塁手が負傷などもあって固定できていない。優勝を狙うチームにしては貧弱だ。しかし、資金に余裕はないので、何度も書くがプーホルスが金銭面などを大幅に譲歩する必要はある。
若手のメンター役も兼ねてブルワーズやレッドソックスも(イメージ的にはないような気がするが)一塁手が今オフの補強ポイントであることは確かだ。
レジェンドの新しいユニフォームが気になる。