カブスの先発4番手が偉業
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ダルビッシュ有でもない、ジョン・レスターでもないカブスのメジャー4年目28歳右腕が偉業を達成した。
ブルワーズ対カブスの試合が13日(日本時間14日)、ブルワーズのホームで開催され、カブスの先発アレック・ミルズがノーヒット・ノーランを達成している。8月25日、ホワイトソックスのルーカス・ジオリート投手がパイレーツ戦で記録して以来、今季2人目の快挙。
打者29人に対し、114球(ストライク74)を投げて、3四球、奪三振5だった。カブスでは16年のジェイク・アリエッタ(現フィリーズ)以来、史上16人目。ブルワーズの本拠地ミラーパークでは2人目。
ミルズは、大学の奨学金を得られず、トライアウトを経てテネシー大マーティン校に入学。そこからエースとなり、12年のMLBドラフト22巡目(全体673位)という下位でロイヤルズから指名され、プロ入り。メジャーデビューは16年。この年は3試合に登板しただけで、オフにカブスへトレードで移籍。
19年は、9試合に登板して1勝0敗、防御率2.75、奪三振42をマーク。今季は、先発ローテのタイラー・チャットウッドやホゼ・キンターナが故障者リスト入りする中、チャンスが回ってきた。ここまで9試合に先発して5勝3敗、防御率3.93、WHIP1.06、奪三振37、与四球17。
Kyle Hendricks: *throws Opening Day shutout vs. MIL*@ATMills37: “Hold my rosin bag.”@Pepsi pic.twitter.com/m5u7wGPxMp
— Chicago Cubs (@Cubs) September 14, 2020
カブスのチーム内プロスペクトランキング10位(BP)だが、メジャーでの実績は昨年の9試合ぐらいだけ、ドラフト22巡目に指名された選手が偉大な仕事をやってのけた。4シームは90マイルそこそこだが、時折、平均66マイルのスローカーブを織り交ぜる緩急自在の投球でブルワーズ打線を翻弄した。
ブルワーズのクレイグ・カウンセル監督は「スローカーブが素晴らしかった。スローカーブでカウントを稼ぎ、速球を適度に混ぜ、強い打球を打たせてくれなかった」とミルズのピッチングを褒め称えた。
日の当たらない道を歩んできた選手が成し遂げた偉大な記録に拍手を送りたい。
Baseball is incredible. Alec Mills wasn’t recruited to the University of Tennessee at Martin. He walked by practice one day and told the coach he was good enough to pitch on the team. A tryout followed. 22nd round pick. Today, he threw a no-hitter for the @Cubs. @MLBNetwork @MLB
— Jon Morosi (@jonmorosi) September 13, 2020