MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

8月の日本人選手 投手はトップクラスの貢献度 打者は低レベルの1割台

MLB2021 野手組は苦戦中

 

今回は8月の日本人選手たちのパフォーマンスを苦戦している筒香外野手(兼内野手)、秋山外野手、昨年同様指名打者専念の大谷翔平にスポットを当てて振り返りたい。

 

総じていえば実績ある投手陣と比べて苦戦している印象だ。

 

今季は、新型コロナウイルスアメリカ全土のパンデミックで異例の60試合制という短縮シーズンなので、気にする必要はないかもしれないが、それでも実績がものを言うプロスポーツなので、今季からメジャーに移籍した二人の野手、筒香嘉智秋山翔吾にとっては1打席1打席が大事であることには変わりがない。

 

※各選手の詳細なスタッツは、このブログのサイドバーをクリックしていただくとMLB公式サイトのデータにアクセスできます。

 

筒香嘉智タンパベイ・レイズ

 

開幕戦となった7月24日(日本時間25日)のトロント・ブルージェイズ戦に「3番・三塁手」で先発出場。

 

5回裏に柳賢振からメジャー初安打となる左越2点本塁打を放ち、左対左、しかもメジャートップクラスのエース格から放った一撃は鮮烈で、メディアのトップニュースになった。

 

その後、8月は21試合に出場して63打数、11安打、3二塁打、5本塁打、打率.175、12打点、12得点、17三振。開幕からの通算では88打数、16安打、3二塁打、5本塁打、打率.182、17打点、15得点、17三振、出塁率.311、長打率.368、OPS.698。8月のマルチ安打は3試合のみ。これではインパクトは残せない。

 

ただ、筒香の場合、三塁で7試合(41イニング)、右翼で13試合(90回2/3イニング)に出場。複数のポジションをこなせるのは編成上で他の選手より有利になる。

 

8月30日(日本時間31日)は、マーリンズ戦に4番DHで出場し、5号2ランを含む4打数2安打2打点と今季4回目のマルチ安打をマークした。

 

9月2日(日本時間3日)のヤンキース戦は代打で出場。救援右腕オッタビーノから右前打を放った。この日は1打数1安打。これで打率は.191とわずかに上昇している。

 

慣れないストライクゾーンもあり、ボールを見極めようとするあまり、カウントを悪くして凡打する悪循環に陥った。

 

30日の試合では初球からスイングする姿勢があった。それが5号2ランにつながった、第5打席の二塁打も初球を引っ張った当たりだった。積極スイングで9月の好結果に期待したい。

 

 

秋山翔吾シンシナティ・レッズ

 

秋山も33試合で19安打、3二塁打、1三塁打、打率.196、.出塁率291、OPS.538。打点4、本塁打が出ていないので長打率OPSは外野手としては物足りない。

 

盗塁3、四球11(死球2)、1番打者として打率が上がれば出塁率も上がるだろうが、筒香同様、このままでは出場機会が減るかもしれない。

 

8月30日(日本時間31日)にマルチ安打と盗塁を決めている。9月2日(日本時間3日)にも1安打、1盗塁、2得点で勝利に貢献したので、9月の固め打ちに期待したい。

 

レッズはエンゼルスとの交換トレードで昨季17発グッドウィンをエンゼルスから獲得した。秋山のライバルになる選手だ。

 

大谷も不振(エンゼルス

 

打者としては2年間の実績ある大谷だが、不振にあえいでいるイメージだ。打率.185、本塁打5、打点18、出塁率.290、長打率.380、OPS.670、盗塁5。大谷が本塁打を打った試合は8月で2勝1敗。マルチ安打の試合は3勝2敗。

 

大谷のスランプ脱出のためにマッドン監督は1番で起用するなど手を打っている。さらに、ファーストミットをつけて一塁手の練習も始まった。

 

マッドン監督体制のチームは12勝25敗と予想外の地区最下位で、この夏も「売り手」状態だったが、主軸の大谷が打つと勝ち越している。

 

大谷は最終的にはこれまでのように数字を残すものと考えたいが、エンゼルスは、先発ローテーションの整備が、このオフの最優先事項かもしれない。投手大谷は先発ローテ5番手の位置づけぐらいがちょうど良いかもしれない。