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青木宣親、どうなるアストロズ去就!?オリオールズが調査

 

 マリナーズからウエーバーにかけられアストロズに籍が移った青木宣親外野手のアストロズ去就が不透明な状況だ。

 

 

MLB移籍情報

 

 

 ここでも紹介したがアストロズは外野のレギュラーとしてジョシュ・レディック(前ドジャース)を4年総額5200万ドル(約59億円)で獲得した。

 

 やや高い感じがしたが、ジェフ・ルーノーGMは23日のレディックの入団会見で「外野の陣容に影響する動きがまだ1つか2つあるかもしれない」と明言していた。今季は、ピンからキリまで外野手に人材が多いからだ。

 

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 当然、マリナーズからウエーバーで獲得した青木の去就にも影響する発言だった。青木に対して、球団は12月2日までに残留オファーをしなければならない。これがまとまらなければ青木は「ノンテンダーFA」となり全ての球団が交渉可能になる。

 

 その場合、青木が「ノンテンダー」となった場合を見越して、オリオールズが獲得調査を進めているという情報をオリオールズの地元紙「ボルチモアサン」が報じた。

 

 同紙によると、オリオールズは4人目の外野手か新しい指名打者を狙っていて、4人目の外野手としてノンテンダーの選手から適任者を探すかもしれないと伝えている。外野手の候補に挙がっているのが、ブルワーズのクリス・カーター、ツインズのトレバー・プルーフナショナルズのベン・リビアの名前が挙がり、青木も含まれているという情報だ。

 

 確かにオリオールズのロースターには5人しか外野手が登録されておらず層は薄い。捕手、指名打者と共に補強ポイントでもある。

 

 青木は年俸調停権を持っているため、アストロズが高い年俸の支払いを嫌い青木に契約の申し込みを行わなかった場合に、事実上のFAとなる。それが「ノンテンダー」で、アストロズが、あと数日間で青木に対してどういう契約条件を出すのかも重要になる。

 

 同紙の記事では、青木は年俸調停に持ち込まれた場合には年俸を680万ドル(約7億円)と予想し、青木の置かれている状況を以下のように述べている。

 

「青木は、シーズン終了時にマリナーズウェーバーにかけ、アストロズが獲得した。しかし、アストロズはさらに、ジョシュ・レディック外野手を獲得、加えて捕手のブライアン・マッキャンも獲得した。チームにはエバン・ガティスもおり、彼らは指名打者にもなることができる。外野にはジョージ・スプリンガーとジェイク・マリスニックがいて、年俸調停となると、青木は高くつく予備の外野手になる。もしオリオールズが左打者の外野手を欲しいなら、通算打率.286を持つ青木は、チームに毎年、勝利をもたらしてくれる価値はある。彼のマーケットがどのように展開していくかを見守らなければならない」

 

オリオールズ

 

 

 こういう角度の情報もある。CBSスポーツはアストロズの来シーズンの外野の布陣を以下のように予想していた。

 

 対右投手は、RFレディック、CFスプリンガー、LF青木

 対左投手は、RFレディック、CFマリスニック、LFスプリンガー 

 

 レフトでプラトーン起用ということになれば7億円は高いかもしれない。現時点でアストロズの40人ロースターには青木を含めて8人の外野手がいることから、青木がアストロズから「ノンテンダー」に可能性があると複数のメディアが予想しているのだ。

 

 オンラインサイトの「ファンサイデッド」は、ブルージェイズも、青木の動向を追いかけるべきだとしている。

 

 ブルージェイズは左の外野手を探しており、「青木は出塁率がよい。スターレベルではないが1年契約でそれほどお金がかからず契約できるのではないか」と書いている。

 

 さらに「青木はとても安定した成績を残している。こういう選手を獲得することは期待に沿ったパフォーマンスをしてくれるということだ。35歳で守備は、それほど良くないが総合的に考えて、いい価値がある」と2012年から16年までの成績を比較して高く評価した。

 

 メジャーリーグの「ノンテンダー」の締め切りは、12月2日。アストロズから契約申し入れがない場合は、青木は「ノンテンダーFA」となり、数球団が獲得に動くことになりそうだ。