MLB メジャーリーグ物語

海を渡ってMLBで活躍する日本人メジャーリーガーたち

イチロー後半戦もベンチスタート 営業を考えるとホームで達成がオーナーの狙い

 

いよいよMLBは、短いオールスターブレイクが明けて後半戦が始まる。メジャーキャリア3000安打というマイルストーンまであと10本に迫っているイチローだが、ブレイク前は、ベンチスタートで出場機会も回ってこなかった。

 

オールスター明けもベンチスタート。セントルイスから始まる遠征7連戦でもスタメン出場は無くベンチスタートになりそうな気配だ。達成は早くても7月22日からのホーム10連戦で、という流れになる。

 

いや、8月後半になるかもしれない。

 

 

ホームでの達成に準備万端

 

マーリンズはすでに記録達成に備え、さまざまな企画を考えているそうだ。打った瞬間に売り出す特製Tシャツ、フィールドセレモニー、花火、ゲストの招待等々……。

 

マーリンズの選手では初の3000安打到達となるだけに、それこそ全部署を挙げての一大行事なのである。

 

それはすべてホームで達成する事を設定に入れたもので、それを敵地で達成されてしまうと、すべてが水の泡……。

 

観客動員を考えてもわかる。通常は、実質1万5000人前後というのがマーリンズのホームゲームの観客数だ。

 

あと数本ともなれば、マーリンズパークには、プラス1万人から1万5000人の観客増が見込まれる。

 

 

イチローの達成は「営業第一」

 

現地で取材が長い丹羽政善さんによれば、ゼネラルマネージャーが出来高を発生させないよう監督に特定の選手を使わないよう指示することはあるらしい。打席数や登板数を制限するのだ。

 

今回のように選手の記録をホームで達成させるために出場機会を調整する、というケースは耳にしたことがないが、6試合連続スタメン出場なしというのは、4安打を打った5月20日以降では初めて。間隔が開いてもせいぜい3試合だったという。

 

チームが、イチローの3000安打を打った場合の準備をしているのを見聞きすると、なにかあるのかと勘繰りたくなる。オーナーはこれまで数々の監督解任やファイヤーセールを繰り返してきた名物オーナーのジェフリー・ローリア氏。

 

“せこい”ことでは有名。ファイアーセールをやり過ぎて、過去にはオールスター開催権をはく奪されたこともある。

 

 

丹羽さんのレポートでは、ライトスタンドの1階席と2階席の間にある広告の一つが「2990」に変わっているという。カウントダウンが始まったのだ。

 

チーム(オーナー)からすればホームで記録達成はチームの「営業成績」に影響する。そう簡単にスタメンでポンポン打たれても困るのである。

 

もちろん4番手の外野手という制限はある。レギュラー3人も好調だ。だから、引っ張って引っ張って、ホームで、しかもシーズン後半というシナリオが見えてきた。

 

少なくともロードの場合はあきらめた方が良いだろう。録画するのはマーリンズがホームの試合のみにした方が良いかもしれない。

 

 

 

◆記事参考

 

sports.yahoo.co.jp