MLB移籍情報
岩隈久志がドジャースとの間で念願だった複数年契約が決まり、次は前田健太の動向が気になる。
前田は、ポスティングシステムによるメジャー挑戦が決まり、11月19日の記事で紹介したが、すでに、ダルビッシュや岩隈がエージェント契約を結ぶ「ワッサーマン・メディア・グループ」に代理人業務を委託したという情報も流れた。
メジャー移籍で名前が挙がっているのはドジャースやダイヤモンドバックスだったが、GM会議では複数球団が強い関心を示したという。
そのうちダイヤモンドバックスは11月14日に2011年の新人王で今季9勝12敗の先発右腕ジェレミー・ヘリクソンをリリース。ドジャースとジャイアンツが繰り広げたザック・グリンキー争奪戦を“漁夫の利”のような形で制してグリンキーと大型契約を結んだ。
これで潮目が大きく変わり、ドジャースは岩隈、ジャイアンツはジェフ・サマージャの獲得に動いた。
前田はどうか?もともと相思相愛に近いのがドジャース。
今季、西地区で3連覇を果たしたドジャースも先発3番手以降が不安定な上、グリンキーの再契約に失敗、先発陣が大幅に戦力低下する可能性がある。
前田の意中のチームは?ドジャースが有力
一番の決め手になりそうなのが、前田自身の意思だ。「仲の良い田中将大が所属するヤンキースに好意を抱いているらしい」とチーム関係者が話す一方、「本命は西の名門球団・ドジャースだ」と広島OBが言ったという情報もあって面白い。
そのOBは「マエケンは家族のことを最優先に考えているようだ。12年にテレビ東海のアナウンサーだった早穂夫人と入籍したマエケンには、2歳の女児がいる。留学経験のある夫人は英語もできるようだが、ドジャースの本拠地ロサンゼルスは日本人が多く住み、教育環境も良い。今季から復帰した先輩の黒田の影響もあるみたい。」という。
その上で「マエケンは黒田からいろいろとリサーチしているからね。黒田は08年にドジャースに入団し、ロス郊外のビバリーヒルズに自宅を購入。12年にヤンキースに移籍してからも、家族をビバリーに残してニューヨークに単身赴任し、広島に復帰してからも家族はビバリー在住だ。黒田の娘さんは、近所に住むハリウッド女優のシャロン・ストーンの子供と友達だそうだ。マエケンの家族にとっても、黒田の家族が住むロスなら、いざというときに頼りになるはずだ」という関係者の情報も一部で流れた。
米メディアの評価は、「ヤンキース田中の7年1億5500万ドル(約190億円)には届かないが、レンジャーズ・ダルビッシュの6年6000万ドル(約73億5000万円)には達する可能性はある」と激しい争奪戦を予想している。
これは前田のポテンシャルというよりは、その時の移籍マーケットによるところが大きい。需要と供給のバランスによるからだ。
田中の移籍時のようにフォローの風は吹きにくい状況。今季は大物FA選手が多く、その為、移籍マーケットは「買い手市場」。前田は先発ローテーションの3番手あたりの評価で、大物が決まった後にトレードの状況を見ながら交渉が進むものと思われる。